道北の旅 (3-2)稚内と2つの岬

13時20分発、音威子府行の路線バスに乗車。
目指すはもちろん、日本最北端の地である宗谷岬

…待てよ、日本の最北端って、一応公式には択捉島なんじゃないか…?とここで、この地を訪れた者なら誰しも気づきそうな真理に、僕自身も行きついてしまう。
ということで、「日本が実効支配する領域において最北端の地」に訂正しときましょうかね。まあいいんだよそんなことは。

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観光客を満載したバスは、風車が並ぶ宗谷丘陵へと向かう。
もっとも、「乗り鉄」が趣味でもう何回も日本一周をしているというおばあちゃんと話をしていたので、スナップ程度にシャッターを切っただけですが。てっきり地元の方に見えたので、学生ばりに乗り詰めの行程表を見せてもらった時には心底驚いたよ。

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およよ!利尻富士がさっきよりもくっきりと見えるではないか!
海面も嘘のように凪いでいて、パステルカラーの空を写しています。
こんなに景色がいい日はなかなかないよと、宗谷岬に通いなれたおばあちゃん。でしょでしょ、日頃の行いの成果でしょ!

宗谷岬のバス停で、そのまま浜頓別まで向かうおばあちゃんとはお別れ。このブログたまたま見てたりしないかな。

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そうしてつきました、最北端の地。
観光客が代わる代わる記念撮影をしていて、なんとも賑やかな端っこの地だ。

碑の裏側に、「おれはいま、日本でいちばん北にいる人間だ」と呟きながら立ってみる。
左を見やると、なんだかこの碑よりも少し北に島が浮かんでいるような気がする。右を見やると、なんだかこの碑よりも少し北に防波堤が伸びているような気がする。
ありゃ…?

あとあと確認してみると、左手の島は「弁天島」という無人島で、こちらが真に「日本が実効支配する領域において最北端の地」のよう。右手の防波堤も陸地からは切り離されていたし、そもそも人工物は国連海洋法条約上「島」として認められないので、無視するにしても、つまるところ宗谷岬は「日本が実効支配する領域において、通常の生活の範囲内で到達可能な最北端の地」というのが、真の回答のようです。たぶん日本人ブロガーの中で1000回ぐらい使いまわされたネタを書いているんじゃないかという気がする。

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なんとこの日は、たまたま年に1度の灯台の公開日でした。どれだけ今日は幸運に恵まれているのだろう。
昼間に見ると、灯台の光って案外しょぼいんだなという感想。

サハリン島は、見えませんでした。

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「日本最北端のシカ」(命名:近くにいた男の子)
ここでは何もかも最北端になってしまう。バス停も、トイレも、自販機も。
あんまりピンと来ないけれど。

1時間後のバスで稚内へと引き返す。
そのままゲストハウスにチェックイン。

稚内駅の周辺をぶらぶらしてみます。

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稚内駅の車止めの裏に「最北端の線路」なんて看板が立っていたけれど、復元なのか保存なのか、実はそれより北にも線路は続いていて、

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その線路がかつて行きついていたはずの場所が、稚内の観光地の一つとなっている「北防波堤ドーム」。
戦前、稚内樺太の大泊(現・コルサコフ)を結んでいた稚泊連絡船の乗り場として建設されたそうです。

写真で見たことはあったけれど、想像以上に立派で、でっかい。

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いまやコンクリート製の巨大な構造物はありふれているし見慣れてしまっているけど、きっと先の時代には、帝国日本の威信を示すべく作られた建築物だったのでしょう。

あまり見どころの多いとは言えない稚内市街ですが、もう一つ、駅の西側の山の上に、高い塔が立っているのが気になった。
徒歩で登ると30分かかるようですが、夕暮れは近い。
時は金なりで、ここはタクシーのお世話に。

塔の名前は「開基百年記念塔」。下から見た印象より高台にあるんだなあと自身の判断に感謝しながらタクシーを降りると、今日はたまたま無料開館日とのこと。
なんだか今日、運が良すぎないか…?
エレベーターで高低差80mを上がる。

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稚内市街、そして宗谷岬を一望。

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南方を見やると、雄大な宗谷地方の大地。
人工物が占めている割合、こんなにも少ないのか…。本州じゃまずこんなの見られない。

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西には、雲上に完璧な姿をみせる利尻富士
言うことなしです。

ひととおり眺めを堪能した後は、涼しい風を浴びながら丘を駆け降りる。
なんていい所なんだろう、稚内

天候に恵まれた素晴らしき一日の〆は、夕日の名所であるノシャップ岬で迎えたいと思います。
宗谷岬稚内市街からかなり距離がありますが、こちらは市街地からすぐ近く、バスであっという間に到達可能。

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まず目につくのは陸上自衛隊稚内分屯地のレーダーサイト。
日本という国家の端っこだけあって、やはり重要な拠点なんだろうな。

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言うまでもなく、ノシャップの夕日も美しかった。
海上に沈むところは、残念ながら雲が出てきたため見られませんでしたが。

さて日も落ちた。
宗谷岬で出会った同い年の青年と、ノシャップ岬でたまたま再会したので、夕食を共にすることに。
当地ならではの海鮮を味わいたかったのですが、目当ての店は2店舗連続でクローズ、唯一開店中だったお店もかなりの混雑で断念。
あえなく、札幌で有名なスープカレーのお店に入りますが、どうもあまり流行っていないようで、うーん、景色は綺麗だったけど、最後に地方都市の実情を突き付けられてしまったな…。
まあ、海鮮は明日以降に期待しましょう!

☆8月4日にUPしました。