南海電車で行く泉州の旅 (後編)大阪・和歌山県境を歩いて越える

岬町役場から西へと向かうバス…
ときどきメインルートから外れ、集落や公民館を経由していきます。乗客は僕含めて4人にまで増えました。

f:id:supremecourt:20171109235941j:plain

終点の一つ手前のバス停、「とっとパーク小島」で下車。
道の駅と聞いていましたが…ほとんど海釣り公園ですね。

f:id:supremecourt:20171110000157j:plain

真鯛やらスズキやらの魚拓が堂々と掲げられています。彩色するとこんなにもリアルで美しいものになるんだな…!

f:id:supremecourt:20171109235444p:plain

ここでご覧の皆様により一層旅行記をお楽しみいただくため、一旦地図を確認して頂きましょう。赤い星がさきほど散策した多奈川駅の周辺。そこからバスで西に向かい、上の青い星の所まで辿り着きました。もうほとんど大阪の先の先に来ているのがお分かり頂けると思います。
そこから、大阪と和歌山の県境を越えて、下の星まで伸びる意味ありげな経路…そう、ここから先は公共交通機関はありません。

となれば、いざ、歩いて県境越えだ!!

f:id:supremecourt:20171110000742j:plain

f:id:supremecourt:20171110000845j:plain

とっとパークを後に、県境目指して歩みを始めます。
海の向こうには淡路島。最高の天気だ。

f:id:supremecourt:20171110001001j:plain

大阪府内最後の集落、小島ではちょうどだんじり祭りの最中。
血気盛んな若者たちが集っています。俺はこの中には混じれまい…。

f:id:supremecourt:20171110001224j:plain

そして…きました!県境!
ここが"大阪の果て"になるのか…。

f:id:supremecourt:20171110001317j:plain

またそれは大阪の始まりでもある。とか適当なことをぬかす。

県境越えを達成したとはいえ、目指す加太駅までの道のりはここから先の方が遥かに長いです。

f:id:supremecourt:20171110001548j:plain

山がすぐ海沿いにまで迫ったきわを進んでいく…
意外と車が多いので気が抜けません。

f:id:supremecourt:20171110001721j:plain

しばらく進んで振り返ると、県境がちょうど海に突き出しているのが分かります。向こうが大阪、こっちが和歌山。きわめてシンプル。

f:id:supremecourt:20171110002159j:plain

行く手にトンネルが出現したので、どうせなら景色を見ながら進みたいと、旧道らしき脇道に逸れると、こちらは車両通行止め。理由は「路面の痛み及びガードレールの損傷等により交通に危険があるため」だそうです。
でも、歩行者が通る分には問題ないようなので、柵の間をすり抜けていきます。ここから大川峠越え。

…この判断が間違いだった。

f:id:supremecourt:20171110002409j:plain
歩いてみて初めて分かったんですが、人の手が入っていない道路って、雰囲気が異様なんですよね。日々道路整備に従事している作業員の方々の偉大さを知る。
自然が人工物を飲み込んでゆく、まさにその過程を目にしているようで、人間滅亡直後の世界に迷い込んだような気持ちになってきます。最近誰かが通ったという気配が全くない…。

はっ、待てよ…!?こんなん自殺や死体遺棄の格好のスポットじゃないか…!
そう気付いた瞬間、ゾッと鳥肌が立つ。
知らぬが仏。無駄にキョロキョロするのはやめよう。
早く抜けたい…。

ガードレールに赤いペンキで文字が書かれているのを見つけた時が、恐怖感のピークでした。記憶が正しければ、「ラクガキするな」ってね。アホ!お前や!!

f:id:supremecourt:20171110004106j:plain

それでも、木々の間から時折垣間見える紀淡海峡の風景は、息をのむほど美しいものでした。きっと見せ方がいいんだろうね。全部は見渡せない。絵画のように、一部分だけ。

この辺りは戦時中、砲台が設置されていた場所でもあるはずです。
兵士たちはどんな気持ちでこの海を眺めていたんだろう。

f:id:supremecourt:20171110004413j:plain

遥か遠方の貨物船に、ここが現代の日本であることを確認してほっとする、なんてのは少し大げさか。

f:id:supremecourt:20171110004920j:plain

最後のつづら折りの道を半ば駆け降りるようにして、ふたたび元の道に合流。車がビュンビュン飛ばしています。
おおお、このエンジン音が聞ける安心感…!

さあ、無事に峠も越えたことだし、あとは加太駅を目指すのみです。

f:id:supremecourt:20171110005032j:plain
再び海岸線に出る。洋上に浮かぶのは友ヶ島として総称される島々。
ラピュタの雰囲気を味わえる島として近年人気を博しているそうで、いずれまた訪れる必要がありそうです。

f:id:supremecourt:20171110005325j:plain
見よ!あれが加太の港町だ!

f:id:supremecourt:20171110005428j:plain

バスを降りて2時間弱、歩くこと約8km。やっと南海電車の加太駅に到着しました。
やったー!疲れました。

f:id:supremecourt:20171110005625j:plain

もうあとは気軽に電車に揺られるのみです。
加太線和歌山市行に乗車。

f:id:supremecourt:20171110005717j:plain

紀ノ川を渡る橋梁で日没を迎えました。いい旅だった。

あとは、和歌山市駅で難波行きの特急に乗り換え、帰途につく…と言いたいところですが、実はもう一箇所、寄らねばならない所があります。
泉大津で各駅停車に乗り換え、羽衣駅で下車。

f:id:supremecourt:20171110005949j:plain

ホームを延々と歩いて、駅の端から出ている南海高師浜線の電車に乗り換え。そしてたった2駅走れば、終点の高師浜駅
これで南海電車は全路線制覇です。実はこの旅行は、南海の未制覇区間乗りつぶしも兼ねていたのでした。

高師浜から辺りがパチンコ店だらけの南海本線高師駅まで歩き、今度こそ帰途につきました。

☆11月9日にUPしました。