近鉄乗りつくしの旅 〔1-1〕夏の吉野探訪(前編)

物事の好き嫌いというのは不思議なものでして、なぜ好きなのか嫌いなのかと問われても上手く答えられない、なんてことは、誰にでもあると思います。

僕の場合、それに当たる「好き」が鉄道。
2歳児の頃から「ラピート」や「500系のぞみ」に乗せてもらってキャッキャッしてたそうですから、最早自分でどうこうできる範疇でなく、まさしく神の御業としか言いようが無いわけです。

もっとも、鉄道趣味への熱心さは、まさしくオタクとしか言いようが無かった中学時代なんかと比べると、最近は単なる趣味の一つというレベルにまで落ち着いてきました。というより、ありきたりな旅行趣味に変換されたと言った方が正しいかも。
昔は電車に乗るだけで満足していたのが、今では駅で降りて、「ブラタモリ」のように地理学的な好奇心を携えながら、街を散策するのも不可欠。美術館にも行ってみたいし、ご飯も食べたい…!

それでも、根っこにあるのは鉄道好き。そんなわけで、未だに抜けない癖の一つが「乗りつぶし」です。
すなわち、いつの日か日本の全鉄道路線を乗り尽してやる…!という幼き頃からの夢を、細々と、しかし絶やすことなく継続中。

 

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今回の旅行も、その乗りつぶし計画を念頭に練ったものです。
神戸で所用を済ましがてら、近鉄電車の全線乗り放題きっぷ(3日間有効)を使って寄り道することで、同時に近鉄の未乗区間を制覇する…!と。

8月26日の朝、近鉄名古屋駅から旅はスタート。約1時間、名古屋線を南下したのち、伊勢中川駅大阪線の上本町行き急行に乗り換え。ここまではよく使う経路です。

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大阪線橿原線がクロスする大和八木駅で、橿原神宮前行に乗り換え。

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そして、ここからが本日のメイン!橿原神宮前から吉野線の電車に乗ります。
飛鳥駅から先が初乗車。

電車は山あいをかきわけかきわけ走っていきます。
車窓に広がるのは典型的な田舎の風景で、近鉄にしてはそれほど珍しくない情景だけれど、カーブが多かったり単線だったり、ちょっとだけローカル線感。

 

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こんにちは吉野川

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最後にひと登りすると…

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終点の吉野駅に到着!
アーチ状の屋根に覆われた巨大なホームは少々持て余し気味です。

 

ここから、吉野の散策と洒落込む。

吉野といえば桜の名所。それでは、とうに桜の見ごろは過ぎてしまった盛夏の候、吉野はどんな姿を見せてくれるのか…。
兎にも角にも歩き出す。

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 ほどなくして山上にアクセスするケーブル(正確にはロープウェイですが)の乗り場が現れます。
が、現在運休中…となれば、バスもあるようだけど…歩いて登るぞ!!

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すぐに眺望が開けてくる。
春はさぞかし絶景なのでしょうが、今は、うん、ただの山。

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やった!山の尾根部分に辿りついたようです。
風情ある商店が立ち並んでいます。

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「黒門」が見えてきました。

さて、門があるということは、この先に何らかの神社かお寺があるということですが…一体、吉野ってどんな信仰の拠点なんでしょうね?
同じ近畿の山でも、例えば高野山真言宗の総本山、比叡山天台宗の総本山と明快なのですが、こと吉野と言われるとどうもピンとこない。

一言でいえば、自然崇拝に仏教儒教の要素が合わさってできた、修験道の聖地なんだそうです。なんだか一見複雑で縁遠いものに聞こえますが、昔話でありそうな「山に籠って修行する」ってのはこの修験道における修行だったりするんでしょうね。

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門を抜けても、お土産屋さんが延々と続いています。
ここも桜の時期はごった返すのだろうか。今はひっそり閑としていて、風は涼しく、いい気分。

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続いて、「銅の鳥居」が現れる。

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銅でできているだけあって、重厚な構えです。

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吉野における修験道の本山、金峯山寺の本堂がみえてきました。

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針葉樹林を眼下に望んで…

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金峯山寺の境内に到着!
本堂が圧倒的な面構えで威圧感を放ちます。これは吉野をただの山だと舐めてたらぶちのめされるやつや。

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軒下の造形の立派さといったら…!惚れ惚れするな。

吉野の秘めたる実力が徐々に露見してきたところで、空腹も限界に近付いてきたので、ここらで腹ごしらえのお時間と致しましょう。
金峰山寺近くのレストランに入ってみる。

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吉野名産・葛を用いたうどんに、葛切りもち、そして柿の葉寿司!
金欠だってのに、旅行先に行くとヨイショ!!とばかり散財してしまう。

風鈴の音、蝉の声。食後にTake Freeの自家製しそジュース。
最高かよ!

(続く)

☆9月3日にUPしました。