名古屋の見どころ再発見! その③~名古屋のものづくりを体感せよ

懲りずに第三弾。
今回がいちばん万人向け、老若男女問わず楽しんでもらえるスポットなんじゃないかなと思います。
とはいえ、僕が紹介している以上、ウェイウェイしたい人、インスタ映えでいいね稼ぎしたい諸君にはやっぱり向かないと思うので、そういう面々はレゴランドとか行けば良いと思うよ。行ってあげて。

今回のテーマは「産業観光」。
名古屋市と愛知県が最近頑張って推し進めてるやつです。なにせ、産業といえばこのエリアいちばんの得意分野。愛知県の製造品出荷額はぶっちぎりで全国1位です。この売りを活かさんでどうする。

 

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最初のスポットは「ノリタケの森」です。名古屋駅から地下鉄東山線で一駅、「亀島」下車。もしくは名古屋駅から直接歩いていくこともできます。

ノリタケって皆さんご存知ですか。高級食器のメーカーだそうです。僕は庶民なので最近初めて知ったのですが、かのトイレのトップシェアメーカー「TOTO」や、名古屋では一流企業として名高い「日本ガイシ」はこのノリタケから分社化して誕生したのだと聞けば、食器の世界に縁がなくても見る目が変わるはず。

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ここノリタケの森には、食器の製造現場を見学したり、絵付けの体験をしたりできる「クラフトセンター」や、ノリタケの製品の歴史を辿ることができる「ミュージアム」、レストランやギフトショップが立地しており、優雅な午後のひとときを過ごすことが出来ます。

まず、クラフトセンターとミュージアムに入ってみる。入館料は500円です。
撮影禁止だったので写真でお伝え出来ないのが惜しいのですが、ここの魅力の1つが、実際に職人さんが食器を作っているところを間近で見学できること。磁器ですから、粘土のような原材料を成型するところから始まって、焼き上げて、釉をぬって、絵付けして…という工程を辿っていくのですが、さすが高級品だけあって、ほんとにひとつひとつ、手作業で丁寧に作られているんだなということが良く分かります。

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もう一つの魅力が、芸術品と形容しても遜色ない程に意匠の凝らされた食器を存分に堪能できること。
所詮食器なんだけど、美術館に飾ってある作品の数々を鑑賞しているような気分になってきます。そこまで規模は大きくないミュージアムですが、芸術好きの人は楽しいと思う。

さて、そんな素晴らしい食器の数々は一体いくらで手に入れることができるのだろう…とわくわくしながらギフトショップに顔を出すと、愕然とします。そうしてこう呟きながらすごすごと退出するしかないのです。「無印のお皿でいいや…」と。

 

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敷地内には創業時のレンガ造りの建物が今でも残されています。

 

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芝生の上をぶらぶらと散策するのもまた一興かな。

 

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かつての煙突を利用したモニュメントも森の風景に華を添えていました。

 

続いて、隣接する「トヨタ産業技術記念館」に足を向けてみることにします。
ノリタケの森のクラフトセンターとは共通券もあるので、遠方の方はまとめて訪れてみるとよいでしょう。

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ここはトヨタグループ発祥の地として知られています。
えっ、トヨタって愛知県豊田市じゃないの?と思ったそこの貴方。それはトヨタ"自動車"のことです。
トヨタグループの創業者、豊田佐吉さんは1867年の生まれ。日本で自動車が走り出すまでにはちょっと間が開きすぎますよね。

それでは、トヨタは最初、何を作っていた会社だったのか…?

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正解は、機織り機です。
縦糸と横糸から一枚の布を織る機械です。

写真は豊田佐吉が1890年に発明した「豊田式木製人力織機」。機械とは言っても人力だったんですね。これでも従来の織機と比べてずいぶんと能率が上がったそうです。
佐吉は、ここから出発して、工場を利用した量産化、さらには織機の動力化を矢継ぎ早に進めていくことになります。

トヨタ産業技術記念館の「繊維機械館」では、そんな織機の発展史を追うことができるんですが、ただでさえ縁の遠い機械、目の前に並べられたってピンときませんよね。

でも忘れちゃいけない。ここは世界のトヨタ。来訪者を失望させるような真似は致しません。館内の至る所にはスタッフが控えており、なんと、江戸時代の糸車から最新鋭の自動織機に至るまで、実際に動く様子を見せてくれるのです!

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こちらは、1924年に完成した「無停止杼換式豊田自動織機(G型)」。豊田佐吉の最初の発明から34年、自動化すら成されていなかったはずのものが、あれよあれよという間に世界一の性能を実現してしまうのです。

この機械だって、パッと見ればただの機械にすぎないけれど、いかに先の課題を豊田佐吉が工夫して解決したのか、そのからくり仕掛けのような仕組みを聞かされると、童心のごとく「すごい!」と感嘆の声を上げてしまうと同時に、努力の程に胸を打たれます。
この記念館の随一の魅力は、こういう体験ができるところ、それに尽きると思います。

 

機織りの話が面白すぎて長々と滞在してしまいましたが、その倍の広さを誇るという「自動車館」も忘れちゃいけません。
1933年、豊田自動織機に自動車部が設置されたところから、トヨタの車の歴史が始まります。

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こちらも展示の充実っぷりが半端ない。ただ歴代のトヨタ車が展示されているだけかと思いきやさにあらず、トランスミッションの仕組みやらエンジンの変遷やら、現物と映像解説を織り交ぜながら延々と展開されています。
機械が好きな人にはたまらない場所だと思う。

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ロボットによる溶接の実演やら、身長の何倍の高さがあるんだかわからないプレス機の実演やら、制作工場を半分持ち込むような勢いです。
感心して見ていたら、スピーカーから流れだすは蛍の光。あれま、時間切れ。。。

トヨタ産業技術記念館、こちらも入館料は500円なのですが、展示が破格の充実っぷりを発揮しているので、あまりナメてかかると痛い目に合います。午後まるまる確保して訪れるぐらいの気概で申し分ないかと。
時間指定の企画や実演もあるようなので、ご利用は計画的に。

ちなみに。とにかく完成した車を眺めるのが好き!!という方には、郊外の長久手市に「トヨタ博物館」もあるので、そちらも行ってみてください。